RIVALS EYE【30CLIMAX:[フキョウワ]】

RIVALS EYEとは

ライバル達が熱いホンネをぶつけ合う

30リーグ参加団体による公式戦の観戦レポートです

今回は30CLIMAX『演劇ユニット衝空観×虹色りきゅーる』を

[フキョウワ]がレポート

はたしてライバルはこの試合をどう観たのか?

【[フキョウワ]レポート】

【30CLIMAX】『演劇ユニット衝空観 × 虹色りきゅーる』

今年の30リーグを締めくくるクライマックスシリーズ。まるで今年の阪神×オリックスの如く、第七戦の9回裏まで結果が分からない。そんなところもリンクして非常に有意義な1時間でした。今年は最後まで参加された他団体を全部観れたので、私自身、とても勉強になりました。


演劇ユニット衝空観『SY enc Y』

笑いを随所に盛り込んだ二人芝居。

東京に出た兄が久しぶりに岡山に帰ってきて、地元に残った弟と懐かしい会話をしながら、過去と未来の自分たちに想いを馳せる。そんな話に捉えました。

途中のコントも非常にお客さんの心を掴んでました(ここ大事)し、物語の終わりにかけて兄弟ともにそれぞれの想いをぶつけるシーンもはっきりしていて見応えがありました。

「笑いの部分」は、不要なことをすれば一気に観客は冷めてしまう(=置いていかれる、観る気をなくす)毒物ですし、「二人で心のうちを叫ぶ部分」も、常套手段ゆえに、滑舌が悪かったり、役者が悦に入ってしまうとこれまで積み上げた物が台無しになるナイーブな時間なのですが、役者お二人の安定感があり、安心して受け取ることができました。

今年の30リーグにほぼ毎回出てくる、亡くなる(居なくなる、失う)ことに対する衝空観さんの考えを知ることができました。正解はないですし、深み/味は書き手の経験次第ですし、どこにフォーカスするかの問題なのですが、本戦(30GP)でも行けるところまで行って欲しいと思います。頑張ってください。


虹色りきゅーる『純情❤︎HAPPY ENCOUNT!』

主人公が殻を破って成長する話。

私は4月の30リーグ「夢の中の軌跡」以来、2回目の観劇になります。そちらではファンタジーの作品でしたが、今回は一人の女性を主人公として、ネットコミュニティで出会った人々との交流を通して傷つきながらも前に進んでいく話。と捉えました。

30分の時間制限の中でかなり内容を切った部分も感じましたが、観客の想像力で補える範疇であった(少なくとも私は)と思いましたし、時折ストレートな表現(≒想いの吐露)はストレート故に脆さと素直さが相まって心に響く物がありました。

イケメンではないのに圧倒される程のポジティブのわでぃさんや、努力家で芯が強いアイドルの千純さん。見た目でのギャップで笑いも何度も生み出し、かつ物語をぐいぐいと進めていくところが好印象でした。

来年は勉強?とのことですが良いところは無くさないで欲しいですし、もっと磨いて輝く団体になるのではないかなと期待しています。

昨年の30GPから「どちらか観た作品にその場で投票する」ことを経験して、その難しさを知っていましたが、最後の投票も非常に悩みました。勝負モノなので一喜一憂して良いものですが、それ以上でも以下でもないものだと思っています。


最後になりましたが、表彰式の存在を知らず、先の結果発表動画には私も下野も居ませんで大変な無礼をした私たちですが、急遽打ち上げにも参加させて頂き、晴れて1年を通して知り合えました方々とお話ができたこと、非常に嬉しく思います。

このような場を作っていただいた参加団体のみなさま、音響照明制作舞台監督のみなさま、チェアマンのダイゴさんに感謝いたします。来年の30リーグにも期待しつつ、今後も引き続きよろしくお願いいたします。


文責:藤原政彦([フキョウワ])

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