RIVALS EYEとは
ライバル達が熱いホンネをぶつけ合う
30リーグ参加団体による公式戦の観戦リポートです
今回はエキシビジョンマッチとして開催された
『MoreGoofy's×D地区』を
虹色りきゅーるがレポート
はたしてライバルはこの公演をどう観たのか?
【虹色りきゅーる観劇レポート】
◆モアグーフィーズ『Muh Muh Kalb』
始まりの赤い炎。
ここからもう好きでした。
重い音楽から明るい音楽に切り替わる瞬間の爽快感がいいですね。
事前情報としては、
洋画映画の吹き替えを目指した作品。
視線を離させなかった初老の男性(西村さんがされてた役)。
洋画映画の吹替のようなお芝居だったのが遅れてやってきた男性(銭山さんがされてた役)。
重い雰囲気を軽快な言葉と仕草で緩和するウェイトレス(音丸がしていた役)。
ウェイトレスがハケて、
初老の男性の語りで回想に移ってからも目が離せませんでした。
西村さんのお芝居と銭山さんの声のみの芝居。
もう1人の登場人物の表現を最後にサス明かりにしたことで、
そのあかりの元にやってくる西村さんのお芝居が生きてて鳥肌立ちました。
照明ってこうやって使うのか……。
題材はホロコースト>黒い九月。
私は授業で習う程度にしか知らず、
だからこそ物語として楽しめたのだと思う。
観劇翌日、
気になってWEB程度ではありますが、
詳細を調べたらまた鳥肌が立って、
観劇のこういうところが好きです。
知識がなくても楽しめ、
知ればさらに楽しめる。
30分間、目が離れなかったお芝居で素敵だと思います。
◆D地区『おかえり未来の子』
題材は新興宗教。
他愛も無い友人との会話から始まる今作。
主人公の男の子(高谷さんがされた役)の声質と佇まいが作品の枯れたどうしようもなさを体現していた。
邦画の導入のような、
静かにゆったりと惹き込まれていきました。
特徴的な演出は、人が舞台から出ていくタイミングで、ハケ切らずにカミ手とシモ手に置かれた椅子に座って、ジッと前を見つめるという演出。
私は新興宗教とは直接関わりのない人生を歩んできたのですが、幼い頃から「そういう噂をしてはいけない。どこで誰が聞いているのかわからないのだから」と育てられてきました。
今回の椅子に座って前を見つめるという演出は、
私にとってはその誰とも言えない“監視の目”のような気がしてとても印象に残っています。
始め、
主人公の妹の妙子(津熊さんがされた役)は、
私の視点では2世という立場を肯定しているかのように見えていました。
徐々に歪な立場が露わになっていきます。
報告書の読み上げのシーンでの心の揺れ動きの表現(視線・表情・声色など)が繊細で、魅入りました。
今作とは関係ないのですが、
私が前働いていた職場でもそういった傍からみたらアレな報告会が開催されていて、そのような洗脳じみた会の記憶が蘇ってきました。(*宗教ではなくコンサルタント主導の会)
記憶に新しい事件へリンクさせることで、
私の住んでいる世界と地続きになっているかのように思えました。
最後の兄妹のシーンは、
(前述した私の観点では)監視の目の中にいない兄妹の会話な気がして、好きです。
演劇は“公演という作品”で楽しみたいタイプですが、
戯曲が公開されているみたいなので、
思考が万全のときに読み直して考え直したいと思っています。
◆2作品見て
エキシビジョンマッチか……。
バトルであってほしかったと願う反面、
(引き分けにはしない派の広瀬は)おそらく勝敗を付けられなかった気がするので、エキシビジョンマッチで安心しました。
おもしろかったなぁ。
いいなぁ……。
演りたいなぁ……。
いろんなお芝居観れる30リーグ!火ゲキ!!
最高ですね!(総括)
虹色りきゅーる 広瀬ヒロ
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