RIVALS EYE【第四節:虹色りきゅーる】

RIVALS EYEとは

ライバル達が熱いホンネをぶつけ合う

30リーグ参加団体による公式戦の観戦リポートです

今回は第四節『[フキョウワ]×演劇ユニット衝空観』を

虹色りきゅーるがレポート

はたしてライバルはこの試合をどう観たのか?


【虹色りきゅーる観劇レポート】


◆演劇創造ユニット[フキョウワ]さん

「“好き”にカテゴライズされる」と「おもしろいと感じる」が共存しない作品でした。

私には自分の中で苦手だと感じるワードや表現があります。

作家さんや役者さんなどの創作者の方が悪いわけではなく、完全に私の主観。

作品の中に性的要素が直接的表現で1ミリでも含まれてたら、

ダメだとこれまでの観劇人生で自覚しました。

(巧拙やいやらしさの有無など関係なく)

「あぁ、苦手だなぁ……」と思いつつ、

作品とお芝居はおもしろかったので不思議な感覚です。

冒頭のパソコン(iPad?)の電気とリアルカタカタ音。

から始まる芝居。

静かに美しい照明も相まって序盤から引き込まれました。

警官のシーンの照明やテレビシーンのチラチラ揺れる照明、

夕焼けの照明、素敵だなぁ……。

細部まで拘られたように見える照明でした。

照明やお芝居の視覚要素はとても好き。

作品は、パンフレット的なものに書いていたような

114日間のお話なのでしょう。

過去から現在に向かうことで、

自分たちまでもが物語に収束されたような感覚を覚えました。

最後客席が照らされ、

役の下野さんが挨拶することで、

現在創作活動をしている下野さんを見届けた観客役……的な。

藤原さん役の人のお芝居が癖なく物語に溶け込んでいて、

それも創作と現実が入り混ざるような錯覚を覚えた要因かもしれません。

苦手な要素があったにも関わらず、

ここまで作品を楽しめたのは新感覚でした。


◆演劇ユニット衝空観さん

前作と打って変わって、

パンチの効いた清々しい作品でした。

トイレに引きこもっていた新卒時代を思い出します。

「よし」って踏ん張るまでが。踏ん張るまでが!

主人公を取り巻く周囲の人々は存在していたてしても、

主人公のイマジナリーフレンズであってもおもしろいなーって思いました。

イマジナリーフレンズ説は薄そうですが……。

テンポよく、演劇的な身体表現、

ダイナミックで。

フキョウワさんが“静”の見易さだとすると

衝空観さんは“動”の見易さ。

作品は、

よくよく考えたらトイレの個室で話しかけられるのは怖すぎるんですけど、だからイマジナリーかな?とか思ったりしたんですけど、

トイレに限らずあのように顔も名前も知らない相手から励まされることってありますねって妙にしっくりきました。

過去の私の引きこもりトイレは職場が近過ぎて、

トイレまでストレスの巣窟でしたが。

最後にひっくり返される男の人。

謎を残していくことで、

少々余韻が残りますね。

終演後の拍手と共に、他のお客さんたちがすぐさま興奮のまま感想に移る光景に、とても羨ましく感じました。

満席、いいなぁ……。

羨ましがってるだけでは自団体で実現することは難しいと思うので、行動していきます。

良き刺激の観劇日和でした。


by虹色りきゅーる 広瀬ヒロ

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