RIVALS EYE【第二節:虹色りきゅーる】

RIVALS EYEとは

ライバル達が熱いホンネをぶつけ合う

30リーグ参加団体による公式戦の観戦リポートです

今回は第二節『演劇ユニット衝空観×遊撃!浪漫派FAMILIAR』を

虹色りきゅーるがレポート

はたしてライバルはこの試合をどう観たのか?


【虹色りきゅーる観劇レポート】


◆演劇ユニット衝空観

「セミロウ」

✳︎

音響照明に頼らず

役者の語り勝負な作品のような気がした。

静かな詩的な印象かと思いきや、

途中で弾けて登場人物の2人が心を通わせ合う。

感情的にならず呼吸を荒げず、

淡々とセリフを紡ぐ。

詩的だと思った所以。

物語をテキストで理解していく作品だと感じた。

✳︎

私の人生の歩み方では共感できる人物がおらず、

始めはこの作品の楽しみ方を探った。

私の中の結論としては無理に共感するものではない、この作品に対して共感を求めるのは違うのでは?と行き着いた。

緩やかに流れる登場人物の心の流れに思考を任せ、

詩的理解のように楽しんだ。


◆遊劇!浪漫派FAMILIAR

「ここにある彼方」

✳︎

作品の中に共感できる人物が居れば、

観客が作品に参加できるきっかけとなる。

この作品では、共感しやすい人物が多かったような気がした。

実際に私もそうである。

登場人物とは全く違う境遇ではあるが、

シーンの対立構造を見てフラッシュバックを感じ、

知らずのうちに登場人物を応援していた。

これは今まで生きてきた人生によって観客によって、

誰に共感できるのかが変わってくるので面白い。

✳︎

作品を観てからタイトルを見返すのが好きな私にクリティカルヒットな「ここにある彼方」というタイトル。

ダブルミーニングなんですね。

✳︎

有名どころの楽曲を使うと、観客がその音が何に使われていたのかに思考を支配される、もしくはその音が元々使われていた作品のイメージに寄るということを、ポジティブに利用していた。


◆2作品を観て

良し悪しの話ではないという前提を置いて、

2作品とも、火曜日のゲキジョウやその他演劇祭などで観れそうな作品のような気がした。

勝負としてそういう作風を狙いにいったのか、

はたまた作りたい作品がそうなのか、

そこに至るまでの話を聞きたいなと思いました。


by虹色りきゅーる 広瀬ヒロ

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